診療だより
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こんなのはイヤだ!幅広な二重ライン -他院修正-
2017-04-05 UP! カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより
ブログに協力くださった患者さまに深謝します。
片側の眼のみという条件で協力いただきました。34歳の女性です。
26歳の時、博多の美容外科で切開式重瞼の手術を受けられたそうです。幅広の重瞼線を改善したいと言われました。
幅広の重瞼線を狭くするのはいがいに難しいです。
皮膚を切除すればよいという単純な話ではありません。挙筋腱膜の損傷はありませんが、挙筋腱膜の上にナイロン糸が
縫合されていました。二重のラインが取れないように睫側の眼輪筋と瞼板を固定する
ことがあります(アンカリング)。この症例では瞼板に縫合するナイロン糸が挙筋腱膜に縫合されて
しまったと推測されます。挙筋腱膜に引っかかった糸が挙筋腱膜の動きを悪くしていたので
しょう。解剖をよく知らない先生にありがちな例です。
余分な糸を外して、挙筋腱膜をミュラー筋から剥離して前転します。
術中に座ってもらい眼の上がりを確認したところです。眼の挙げすぎには注意が必要です。
眼が挙がることで、二重の折込がよくなり重瞼幅が狭くなります。抜糸した時点では瞼の腫れがあります。
修正術ではより腫れる傾向にあります。術後1ヵ月後の写真です。
眼が開けやすくなり、重瞼幅が狭くなっています。まだ少しむくみがありますが、もう少しすっきりします。
切開式重瞼術、眼瞼下垂手術、どちらも最初の手術がもっとも大切です。
担当医は時間をけけてじっくりと選びたいですね。