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診療だより

診療だよりの記事一覧

  • ルビーレーザー The Ruby nano_Qについて

    2018-06-15 UP!     カテゴリー:しみ(ルビーレーザー), 診療だより

     
     久しぶりに診療ブログを書きます。
     書きたい理由ができたからです。
     
     このブログの影響でQスイッチルビーレーザーを使用する医師が全国的に
     増えてきたそうです(某メーカーの方に言われました)。
     
     最近、シミとルビーレーザーを検索して当院へ女性の患者さんが来られました。
     左頬に1cm程の老人性色素斑があり、レーザー治療のよい適応でした。
     
     ルビーレーザーによる治療法、費用、合併症などを一通り説明しました。
     いざレーザー治療を行うところで、患者さんから以下の質問を受けました。
     「先生のクリニックのルビーレーザーは最新のThe Ruby nano_Qですか?
     最新機種がいいのです。」
     
     当院は最新のnano_Qではなく、以前より使用しているThe Ruby Z-1です。
     新しいから良いわけでないことを説明してもなかなか納得して頂けなく、
     今回はお引きとり願いました。
     
     シミのゴールデンスタンダードはルビーレーザーです。
     私は開院以来、The Ruby Z-1(JMEC社)をずっと使用しています。
       
     
     
     10年間のメンテナンス費用だけでもう一台購入できる費用を払っています。
     Qスイッチレーザーでメンテナンス契約をしていない先生がいるそうですが
     言語同断です。
     
     JMEC社からThe Ruby Z-1のコンパクトサイズであるThe Ruby nanao_Qが販売されました。
        
     
     
     The Ruby Z-1よりThe Ruby nano_Qはコンパクトです。
     シミ治療をほどほどに行うドクターにはよいと思います。
     
     コンパクトなので場所を取りません。値段もThe Ruby Z-1より安いです。
     
     しかし、シミ治療を本気で取り組むドクターはnano_Qを購入しないでしょう。 

     
     nano_QはThe Ruby Z-1の特徴である6mmの大きなスポットサイズより小さいです。
     最も致命的なことはレーザーの最大出力が7J までしかないことです。
     最大出力が弱すぎます!
     
     これではシミをレーザー照射しても数年で再発することでしょう。
     
     要するにnano_QはThe Ruby Z-1の簡易バージョンに過ぎないのです。
     新しいからより優れているのではありません。
     
     以前提示した老人性色素斑の患者さんです。
     
     
     
     某医科大学形成外科で2回Qスイッチレーザー治療されていますが、いづれも1年で再発しています。
     この症例に使用したレーザー機種の詳細は部外者の私にはわかりません。
     
     経過から間違いなく言えることは、照射したレーザー出力が弱すぎる。
     
     シミを根治するにはある程度のレーザー出力が必要なことを開業10年間の経験で知りました。
     
     The Ruby Z-1で10JのMAX照射すればこのシミも根治が可能です。
     
     
     
     
     私はThe Ruby nano_Qを使いません。
     シミ治療に本気で取り組むプロの皮膚科医を自負しているからです。
     
     あまりこんな内容のブログを書きたくなかったのですが、新しいものがよいと思っている
     患者さんがいることを知り、書いてしまいました。
     
     JMECさん、ごめんなさい。
     ブログ内容に過ちがあればご連絡ください。早急に直しますね。

  • 鈍針カニューレを用いたヒアルロン酸注入

    2018-01-22 UP!     カテゴリー:ヒアルロン酸, 診療だより

     久しぶりにヒアルロン酸関係のブログをアップします。
     
     ほうれい線、ゴルゴラインなどを目立たなくするのに、ヒアルロン酸注入は
     よい治療法です。
     
     ほうれい線は眼角動脈、ゴルゴラインは眼窩下動脈が走行しており、
     注入時に血管を傷つけないよう注意します。
     
     動脈にヒアルロン酸が入った場合は塞栓による疼痛、皮膚壊死をきたすことが
     あります。
     
     合併症を減らすため、部位によってカニューレと呼ばれる先が鈍い針を用います。
     
     当院で使用している鈍針カニューレ。

     
     
     こんな感じです。

     
     
     カニューレはしなやかに曲がります。

     
     
     いろいろな種類のヒアルロン酸を用意していますが、使いやすいのが
     ジュビダームとレスチレンです。以前より愛用しています。

     
     
     最近は靭帯へ注入することでリフトアップを行っています(TrueLiftメソッド)。
     
     この手技を始めてから糸による引き上げ(スレッドリフト)を行うことが減りました。
     とてもいい治療法です。興味があるかたは院長にお問い合わせください。

  • 高周波プローブ エコー機器を導入

    2017-12-27 UP!     カテゴリー:その他, 診療だより

     
     新しいエコー機器を入れました。
     
     GE社のLOGIQ e Premium です。

     
     
     粉瘤などの術前診断のツールとして超音波検査機器は絶対に必要です。
     初代のものが10年経過したため、新しいエコーを入れました。
     
     22MHzの高周波プローブが使えることが最大の特徴です。

     
     
     小さな腫瘍はエコー検査を行っても鑑別診断に悩むことがあります。
     
     せつ(おでき)か炎症性粉瘤か?
     
     日常診療でよく遭遇する悩みです。
     より正確な形態、血流動態を観察することで鑑別できるのではと、期待しています。
     
     これからは高周波プローブでより的確な術前診断に心がけたいです。
     
     SSクリニックはどんどん進化しますから。

  • シミの他院修正

    2017-11-27 UP!     カテゴリー:しみ(ルビーレーザー), 診療だより

     
     以前にもこのブログに登場した患者さんを振り返ります。
     
     70歳の女性です。右頬にぶち状に色素斑があります。
     すこし変わったシミですね。

     
     
     20歳頃より、右頬にシミがあったようです。
     
     当院を受診する6年前に大学病院形成外科でレーザー治療を2回も
     受けています。
     
     1回治療するとシミは完全になくなりますが、1年くらいでぶち状に再発
     するとのこと。
     
     明らかにレーザーの出力不足です。
     このシミを根治するには高出力でレーザー照射する必要があります。
     
     レーザー治療12日後です。
     患部を保護したテープを剥がします。

     
     
     レーザー治療1年後です。

     
     
     レーザー治療して3年2ヶ月が経過しました。
     再発の気配は微塵もありません。

     
     
     シミ治療は経験がある医師がよいレーザーを用いて適切に照射すればほぼ1回で
     取りきることが可能です。
     
     今回のポイントはこのぶち状のシミが不適切なレーザー治療による取り残しであることを
     診断することです。
     
     他の病院でシミ治療受けて、結果がおもわしくない方は当院にご相談ください。

  • 眼瞼下垂修正術 -5度目の正直-

    2017-11-17 UP!     カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより

     
     当院は眼瞼下垂手術を応用した他院眼瞼手術の修正を積極的に行っています。
     
     今回ご協力いただく患者さんは33歳の女性です。
     左眼のみという条件で承諾をいただきました。
     
     27歳のとき大阪の美容外科で部分切開による重瞼手術を受けたことから
     すべてが始まります。
     
     重瞼線の陥凹が目立つため、大阪の別の美容外科で修正。
     睫側の皮膚が凹んでしまいました。
     
     大阪のさらに別の美容外科で凹んだ部位に脂肪移植を受けるが、
     もっこりとし過ぎたそうです。
     
     チェーン美容外科大阪院で脱脂術を受けるが、ぎゃくに凹みが
     気になるようになりました。
     
     
     こうなると「いたちごっこ」です。
     最初に手術を受ける病院がいかに大切かがわかります。
     
     
     当院初診時のお写真です。

     
     
     これだけ複数回の手術を受けていると、挙筋腱膜が傷ついていないか心配です。
     
     なんとなく瞼が重そうにも感じます。
     
     手術デザインです。凹んだ重瞼線を切除します。


     
     
     皮膚と眼輪筋を切除して驚きました。いきなり瞼板が露出したからです。

     
     
     瞼を挙げる挙筋腱膜が全長にわたって切られています。
     何回目の手術で切られてしまったのでしょうか?
     
     挙筋腱膜を探し出します。
     
     
     
     挙筋腱膜を前転したところです。

     
     
     挙筋腱膜を適正な位置に瞼板固定します。

     
     
     手術が終了したところです。


     
     
     手術6日目に抜糸しました。修正手術は通常より腫れが目立ちます。
     この時期は担当医を信じてもらいます。


     
     
     手術3ヵ月後です。左が手術前、右が手術後です。
     両眼が開けやすくなり、重瞼線の凹みも目立たなくなりました。

     
     
     今回の患者さんを通して、最初の手術がとても大切であることがわかります。
     
     今回の手術は私的には80点くらいの出来です。
     
     反省店としては重瞼ライン消失予防にアンカリングをしたことです。
     これは余分だった気がします。
     
     瞼の手術を行う美容外科医には眼瞼の構造を熟知していない輩も多くいます。
     だからこそこのような不幸な患者さんが出てくるのです。
     
     担当医選びがとても重要です。
     担当医との相性もありますので、まずはいいかなと思った医師の診察を受けてください。
     
     すぐに手術を勧める医師には注意が必要ですね。

  • 粉瘤以外の皮膚腫瘍2 ー神経鞘腫ー

    2017-11-14 UP!     カテゴリー:皮膚腫瘍, 診療だより

     
     粉瘤だけが皮膚腫瘍ではありません。
     
     今回は神経鞘腫を取り上げます。
     
     46歳の女性です。
     5年前より右眉毛付近のしこりに気づかれました。

     
     
     近くの皮膚科を受診して粉瘤(アテローマ)と言われたそうです。
     不信に思い、当院をネット検索して受診されました。
     
     右眉毛部腫瘍のエコー画像です(LOGIQ社 22MHz)。
     黒く描出される円形の腫瘍の右端から神経が伸びています。
     
     
     
     腫瘤は硬く触れ、触診の段階での鑑別診断は皮膚混合腫瘍、神経鞘腫です。
     エコー画像より神経鞘腫を第一に疑います。
     
     
     皮膚腫瘍の手術では切除デザインが大切です。センスが問われます。
     傷が眉毛のラインで目立たなくなるようにデザインしました。
     
     
     
     腫瘍は深く、眼輪筋を切開してようやく露出しました。
     腫瘍の端から神経が連続しています。
     
     
     
     吸収糸で眼輪筋を縫合、真皮縫合してから皮膚縫合します。
     数ヶ月すれば傷はかなり目立たなくなります。
     
     
     
     摘出した検体です。きれいに取れていますね。

     
     
     病理組織検査です。紡錘形の腫瘍細胞が増生。
    palisading pattern を形成しています。神経鞘腫Schwannomaです。

     
     
     私のブログの影響でしょうか、
     粉瘤のくり抜き法を行う整形外科医が増えてきました。
     
     今回の神経鞘腫もいきなりくり抜き法を行うのでしょうか?
     あ~、恐いこわい。
     
     皮膚腫瘍のプロフェッショナルは皮膚外科医であることを強調したいです。

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