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院長Blog(治療について)

名古屋市中区にて皮膚科・美容外科を診療する「皮ふ科SSクリニック」の院長Blogです。

首 アクロコルドン

首のぷつぷつ、気になりませんか?
 
30歳くらいから首に出てくるあれです。
 
アクロコルドン、スキンタッグなどの名称があります。
病理組織学的には軟線維腫です。
 
間質(真皮)の増生ですが、老化現象の一つでもあります。
 
37歳の女性です。頚部のぷつぷつが気になるそうです。
写真は頚部の右側です。

 
いろんな治療法があります。
眼科剪刃(ハサミ)でjカットする、液体窒素での冷凍凝固療法など。
 
小さいものは眼科剪刃でカットしづらい、冷凍凝固療法は炎症後色素沈着が
遷延する傾向があります。
 
以上の理由から私はエルビウムヤグレーザーを好んで使用します。
炭酸ガスレーザーと違い焦げないのがよい点です。
 
エルビウムヤグレーザー照射直後です。
局所麻酔は使用しません。少し赤くなっていますね。

 
治療1週間後です。もう治っています。
炎症後色素沈着を生じることがありますが消退します。

 
施術11ヵ月後です。
ずいぶんとすっきりしました。

 
夏はTシャツなどを着るので首が人目につきやすい季節です。
 
あきらめないでください!
首のぷつぷつ(アクロコルドン)はきれいに治ります。

PRP療法はダマになるのか?

ときどき東京から患者さんが来れれます。
 
なんのために? またまた粉瘤ですか(お腹一杯です)?
 
なんとPRP療法のために来られるのです。
 
普通に考えて東京のほうが美容のレベルが高いのでは?
 
冷たく患者さんに言い放ちます。
「新幹線代もったいないし、東京で治療受けたらえーぎゃ。
オレなんかより東京の先生のほうが絶対治療がうみゃーでー(名古屋弁)。」
 
患者さんも食い下がります。
 
「PRP療法を受けた友人の顔を触らしてもらいました。でこぼこして気持ち悪かったです。
先生のブログ見ましたが、素朴でちゃんとやってくれそうなので・・・。」
 
インターネットをみるとPRPの苦情の書き込みが目に付きますね。
いつか私も書かれるのでしょうか? おー怖っ。
 
本当にダマになるのですかね?
 
PRPの大家である京都のK師匠に相談しました。
K師匠もダマにしたことがないので、不思議に思い某クリニックへ連絡したそうです。
 
その先生に施術までの時間、添加した成長因子の濃度を聞いたそうです。
返答はあやふやで的を得なかったそうです。
 
おそらく全てがスタッフ任せなのでしょう。
濃すぎる成長因子添加は危険です。また施術までに時間がかかるとPRPがゲル化します。
 
ゲル化したものを注入するとしこりを生じる可能性はあります。
 
ダマになる、ならないは結局、PRPの作成法、施術法によるところが大きいのです。
 
遠心分離した試験管から血小板を分離します。試験管を振動させないで下さい。
血小板が拡散してしまいますよ。デリケートに操作してください。

 
成長因子は付属の溶解液や生理食塩水ではなく必ず蒸留水で溶解してください。
付属の溶解液にはベンザルコニウム塩化物が含まれていますよ!

 
塩化カルシウムが入った試験管にPRPを注入した後は時間との戦いです。
この試験管にいれた5分後にもっとも活性化されるのです。
 
 
私は細胞成長因子入りPPP(血小板が少ない血漿)も作成するのでもうひと手間かかり
ます(ちりめんジワにはこれが効くのよ)。
 
 
一人の患者さんのPRP治療にこれだけの針、シリンジを使います。
成長因子の濃度も複数変えて使います。私と二人のスタッフとの三人がかりです。

 
いやはや、PRP治療の日は院内がバタバタして大変です。
丁寧にしかも時間内に作成して施術しないといけないからです。
 
私、凝り性なのでしょうか?
当たり前のことをあたりまえにしているだけですが・・・。

ワキの汗 ボトックス治療 パンクチャーかスレッドか?

この時期はワキの多汗症でお悩みの患者さんがよく来られます。
 
ワキの汗にボトックス、よく効きますね。
 
正確なデータを取ったわけではないですが、治療前を10とすると治療後は2くらいまで
発汗が低下しますね。
 
なかにはほとんど汗が出なくなって嬉しいです、と言われる人もいますが一部の人です。
 
YOU TUBEの普及でいろいろなクリニックのワキ汗ボトックス治療を見ることができます。
点で注射しているクリニックが多いですね。

 
パンクチャーテクニック(点で注射)はかなり多くの点で針を打たないといけません。
痛くないですかね?
 
ワキの汗は出る範囲が人によって異なります。
ワキ毛が生えている範囲全体に汗が出るタイプ、ワキの一部をメインに発汗されるタイプ
など人それぞれです。
 
まず、ワキをじっと観察します。
この方はワキ全体ではなく中央部の範囲で発汗が強いです。

 
何事も観察です。発汗を目印にボトックス注射する範囲をマーキングします。
片側で30単位注射します。使用するボトックスはRegenoxです。
 
 
ワキ多汗症の治療のコツは点ではなく面で発汗を抑えることだと思います。
長い針を真皮に入れて、面としてボトックスを広げるスレッドテクニックを私は好みます。

 
この手技は渋谷イーストクリニックの平井 隆先生から教えて頂きました。
いろいろな先輩方からのアドバイスがあり、ここまでたどり着きました。

稗粒腫と脂腺嚢腫

顔面は付属器が多いせいか、いろいろな皮膚腫瘍が発生します。

 
顔の白いプツプツは稗粒腫(はいりゅうしゅ)、黄色いプツプツは脂腺嚢腫です。
脂腺嚢腫と近い関係にある疾患が軟毛嚢腫です。
 
顔の黄色いぷつぷつで困っている人は多いと思います。
が、どこで治療を受けたらよいのでしょうか?
 
53歳のミセスさんです。顔全体に黄色いプツプツがあります。

 
エルビウムヤグレーザーで黄色いプツプツの表面を照射します。

 
面皰圧出器で内容物を押し出します。黄色いクリームのようなものが飛び出ます。

 
黄色の内容物を出し切ると薄い袋が出てきます(ピンセットの先です)。
この袋を照射するのが治療のコツです。

 
伝家の宝刀エルビウムヤグレーザーで袋を照射します。下の写真はイメージです。

 
治療後1ヶ月半です。少し発赤が残っていますが、おでこと眉間がきれいになっています。

 
治療前の右頬部です。大きくて目立つものを治療します。

 
治療後1ヶ月です。かなりすっきりしました。

 
顔の黄色いプツプツ(軟毛嚢腫)。患者さんが時々遠方から来られます。
どの病院に行っても様子を見るしかないと言われた、と。
 
皮膚科か形成外科か美容外科か? はたまたなんちゃって美容皮膚科か?
 
治療そのものはそれ程難しくはありません。
しかし、ルーペを用いて袋を一つずつ照射する根気と丁寧さが必要です。
 
袋の同定は意外と大変です。
はっきりと言います。10個治療した内の1~2個は再発します。
 
全顔の治療では顔を3パーツ(おでこと左右の頬)に分けています。
 
脂腺嚢腫の数にもよりますが1パーツ6~7万円です。
顔全部でおよそ20万円くらいです。
 
本当に効果があるかどうか微妙なたるみ治療よりは、効果がリアルにでるこのような治療が私は好きです。
 
リポレーザーに20万払うよりエルビウムヤグレーザーに20万円払うほうがよりリアルな結果を得られるのでは?
 
何事も考え方次第です。

PRP(多血小板血漿療法)とヒアルロン酸治療

数年前までほうれい線の治療といえばヒアルロン酸でした。
 
私も開業前は東京へヒアルロン酸の有料講習会によく行きました。
今思えば??と思う講師の先生がたもいました。
 
美容業界は玉石混合の世界です。
まがい物ほど派手な広告がお好きなようです。
 
ほうれい線の治療について私が実際に施術した患者さんの経過写真を比べながら
検討したいと思います。
 
48歳の女性です。ほうれい線を気にされて来院されました。
(患者さんのご希望により今回は目はカットさせてください)

 
カルテを見ると平成21年6月となっています。2年前の症例写真です。
この当時、私はヒアルロン酸をメインに施術していました。
 
ヒアルロン酸注入1週間後の写真です。
ある程度は改善していますが口角部横のシャープなラインがまだ目立ちます。
自分としては納得できない出来映えです。
 
 
ヒアルロン酸の有料講習会で講師の先生から言われたことを覚えています。
ほうれい線は鼻の下付近の深い溝の治療は容易だが口角周囲の細くて浅い溝の
治療が大変なのだ、と。
 
ここの部分を修正するのにヒアルロン酸を溝と平行に注入するだけでなく、横方向にクロス
して追加注入する方法を講師の先生は説明していました。
 
そんなことをして本当に意味があるのでしょうか?
 
この患者さんが2年ぶりに来院されました。平成23年1月の写真です。

 
またほうれい線が元に戻ってきたので治療してほしい。
ヒアルロン酸でなくW-PRP(多血小板血漿)をお勧めしました。
 
以下のように説明しました。
治療費の158,000円(現在は210,000円)はヒアルロン酸(50,000円)よりは高額だが
効果の持続期間が3年はあり長い。
ヒアルロン酸治療では改善できなかった口の横ジワも改善できるかもしれない。
 
W-PRP治療の2ヵ月後の写真です。いい感じですね。

 
W-PRP治療4ヵ月後です。口の横ジワ消えましたね。これがプロの仕事です。

 
再度比較します。
 
治療前の左横顔です。口の横ジワが目立ちます。

 
治療後4ヵ月の左横顔です。ナチュラルな仕上がりです。
若々しいお肌になりました。

 
これなら患者さんも大満足ですね。肌のハリもでるから不思議です。OK!
PRP療法の大まかな印象としては、ほうれい線95点、眼瞼65点くらいかな。
眼瞼は効果の個人差があるのですよ。
 
ここからは私見です。
 
PRP治療はまだ見解が統一していない点もあります。
細胞成長因子を入れたほうがよいか、入れないほうがよいか、など。
 
細胞成長因子を入れると施術部にしこりを生じるリスクがある、というのが入れない派の
理屈のようです。
 
しこり云々についてならば下手な医師が行うヒアルロン酸注入のほうがよっぽどしこりを
作っていますよ。よく当院に相談に来られますから。
 
私は細胞成長因子を入れる派です。改善度が違うからです。
年齢、皮膚のたるみぐあいで細胞成長因子の濃度は変えています。
 
細胞成長因子を入れないこともあります。
膨らみを出さずに肌の質感だけを改善する時は成長因子を入れません。
下眼瞼などは時にそのようにしています。
 
いろいろとドクターによって言い分があるとは思いますが、結果が全てです。


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