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診療だより

眼瞼下垂

  • 信州大学式眼瞼下垂手術 -私の体験-

    2011-09-30 UP!     カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより

    40歳を超えてからまぶたが重いことがあります。
     
    夕方の診療がつらいですね。
     
    20年以上ハードコンタクトレンズを装着していました。
    おそらく私の挙筋腱膜は伸びているのでしょう。
     
    私が最も信頼する眼瞼下垂手術のスペシャリスト北澤 健先生に手術をお願いしました。
    大事な自分の眼瞼です。怪しげな美容外科医なんかに絶対触らせませんよ。
     
    手術前日から緊張で体がこわばりました。患者さんの気持ちがよく分かりました(笑)。
     
    いざ執刀。写真はいずれも私の眼瞼です。
     
    右上眼瞼を切開、眼窩隔膜を切開して下横走靭帯を同定したところです。

     
    左眼の下横走靭帯を同定。

     
    下横走靭帯
    は細目靭帯と呼ばれ、我々の祖先が凍傷から眼球を保護するために発達した構造物です。
    必要以上に目が開くのを抑制する機能なのです。 (まぶたで健康革命 松尾 清 著より)。
     
    下横走靭帯という強固な支持組織の下を挙筋腱膜という動的な組織がたえず運動します。
    日常的に抵抗がかかり、その抵抗は挙筋腱膜の負担になるのでしょうか?
     
    挙筋腱膜に負荷がかかると、腱膜は伸びて瞼板から外れてくるような気がします。
    この周囲の話は成書に記載がなく自分なりの解釈です。
     
    下横走靭帯を切り離して挙筋腱膜を前転させるのが手術のポイントです。

     
    こうして改めて自分の挙筋腱膜を見るのはなんとも興味深いものです。
    私の眼窩脂肪はいがいと多いですね。挙筋腱膜は思ったよりはしっかりとしている。
     
    挙筋腱膜を内側中心に6-0プロリン糸で瞼板に2針固定します。

     
    信州大学式眼瞼下垂手術はつまるところ眼瞼の構造を変える手術だと思います。
    理にかなった手術です。だからこそ自分もこの手術を受けたのです。
     
    (手術を振り返って)
    手術2時間前に眼瞼にペンレステープ(麻酔テープ)を貼ります。
    麻酔は30Gの細い針のせいか思ったより痛みはないです。
     
    手術中に斜視鉤で下横走靭帯を同定する時など引っ張る操作が加わると何とも言えない
    鈍痛があります。私はこの感覚が少しつらかったです。
     
    外眼角靭帯の切開など深い部位に操作が及ぶと少し痛いので麻酔を追加してもらいました。
    バイポーラによる止血はやや熱い感覚を感じることがありました。
     
    下横走靭帯を切離する時にプチッとした感じとともに何かが開けた感覚を得ました。
    「あ~これだな」と妙に納得する自分がいました。
     
    挙筋腱膜を瞼板に固定後、座った状態で左右差を確認します。
    左眼外側に少し違和感があったので再固定してもらいました。
     
    執刀する先生を信頼できるのならこの手術は問題なく耐えられます。
    時間は60~90分くらいだったと思います。
     
    私の体験談がこれから手術を受けられる方の参考になれば幸いです。
     
    手術が終わって病室から眺める笠松市の夕日です。
    戦い終わって日が暮れてといった感です。充実感が体中にみなぎります。

     
    手術後9日目です。
    かなり眼瞼の腫れ、皮下出血も引いてきました。元気で外来手術してますよ!

     
    毎日が楽ですよ。
    今まで眉毛を上げて眼を開けていたせいか、夕方になると眉毛付近が重だるかったです。
    頭痛も改善され、なによりも睡眠が深くなりました。交感神経過緊張が取れたのでしょう。
     
    60歳まで手術ができそうです。
     
    自分が受けた立場からはっきり言います。
    眼瞼の構造を変える信州大学式眼瞼下垂手術は私の生活の質を変えてくれました。
    エクセレントです。

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