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診療だより

眼瞼下垂

  • 眼瞼下垂手術 -切開式重瞼術の修正-

    2015-03-10 UP!     カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより

      切開式重瞼術について、私の考えを述べたいと思います。

     このブログご協力いただいた患者さまに深謝いたします。
     当院はモニター制度がないため、患者さまのご好意でブログが成り立っています。

     今回もかなり生々しい写真が出ますので、ご注意ください。

     35歳の女性です。平成24年に他院で切開式の重瞼術を行っています。
    術前

     
     術後から右まぶたが重く、開けづらいことを自覚しています。

     写真を見ると、右の重瞼幅が左より広がっています。
     右の眉毛が左よりも上がっているのが分かりますか?

     切開式重瞼術を受けた後から、このような症状を呈する方に遭遇することが
     しばしばあります。

     下を向いた状態です。右まぶたが下がっています。
     なにかしらの影響で挙筋の力が弱くなっていることが推測されます。
     術前 閉瞼

     
     さあ、どうする?

     私はこのような症例では、眼瞼下垂手術を応用した修正術を行っています。
     
     今回は右まぶたのみの修正を行いました。
     片側のみの修正術はヘリング現象などがあり、なかなかやっかいです。

     信州大学方式のアプローチで眼窩隔膜を開けて、挙筋腱膜を同定します。
     瞼板に前医による青ナイロンが縫合されています。
    埋没糸①

     
     瞼板に皮下組織が引っ張られています。
    埋没糸③

     
     切開式重瞼術で重瞼ラインが消えないように、このような処置をするドクターがいます。

     瞼板に固定された皮下組織により、挙筋腱膜の運動ベクトル(上下方向)がずれてしまう
     可能性があります。

      そもそも、私は切開式重瞼術には懐疑的です。
     
     一重瞼の人は潜在性の眼瞼下垂があることが多く、適切な下垂手術をすることで、
     機能的、美容的に
    満足のいく取れない重瞼ラインが創れます。

     作るではなく、あえて‘創る’と表現させてください。私の心情です。

     ここからが、信州大学方式+αです。
     青ナイロンを外し、挙筋腱膜を瞼板から切離します。ミュラー筋はそのままにしています。
    挙筋剥離

     
     挙筋腱膜を上直筋のベクトル方向に前転します。
    挙筋前転

     
     特殊な糸で挙筋腱膜を瞼板に固定します。
    挙筋固定
     

     この症例ではまぶたを上げすぎないことがポイントです。
     手術の影響でまぶたが腫れているので、重瞼幅は指標にはなりにくく、眼裂高を
     目安にします。片側のみの修正術は難易度が高いです。
    座位

     
     皮膚を縫合したところです。
    縫合

     
     手術して1週間、抜糸直後の写真です。
     まだ腫れが残りますが、時間とともにすっきりとしたまぶたになります。
    Ope 1W
     

     右まぶたを開けるのがすごく楽になって嬉しいと感謝されました。
     重瞼幅も左右揃ってきますよ。

     すてきな人生を送ってください。

     眼瞼の手術は解剖を熟知する必要性があります。

     今回のブログ作成にあたり、貴重なご意見を頂いた山本クリニックの山本豊先生に感謝します。

     他院で切開式重瞼術を行ったが、結果に満足できない方もいらっしゃると思います。
     関東方面の方でお悩みの方は新宿にある山本クリニックで相談されることをお勧めします。

     院長の山本豊先生は実直な性格と卓越した手技で定評があります。
     山本先生の凄いところは、どの病院のどの医師が執刀したかで、修正方法を説明できることです。

     山本クリニック http://www.dr-yamamoto.com/

     Key word 「切開式重瞼術、眼瞼下垂手術、ヘリング現象」

     

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