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眼瞼黄色腫
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眼瞼黄色腫 ー広く削ることの重要性ー
2025-02-16 UP! カテゴリー:眼瞼黄色腫, 診療だより
まぶたに生じる黄色の塊=黄色腫
相談に来られる方がとても多いです。
今回はかなり目立つ50代男性の
黄色腫の経過について。
ブログにご協力頂き有難うございます。
両まぶたのかなり目立つ黄色腫です。
黄色腫が大きいので、下まぶたから
治療しました。
その後、上まぶたの黄色腫を治療しました。
右まぶたの治療前後です。
左まぶたの治療前後です。
両側の下まぶたを見てください。
治療した下まぶたの黄色腫の上方に
黄色腫が新生しています。
再発ではなく、新生です!
私見ですが、
大きな眼瞼黄色腫はその周囲も黄色腫の
予備軍の状態になっていると思います。
時間の経過とともに、今まで目立たなかっ
た部位の皮膚にも黄色い塊が出現します。
だからこそ、黄色腫は広く治療(削る)
する必要があるのです。
周りに存在するであろう黄色腫の芽を摘み
取る必要があります。
黄色腫はリポ蛋白(LDL)の真皮への沈着
から始まります。
黄色腫の芽とはLDLのわずかな沈着です。
黄色腫の病理標本を見ると、LDL沈着は
真皮の浅い層に多く見られます。
(当院患者さまの病理組織。黄色で囲んだ
範囲が黄色腫の泡沫細胞の集塊です。)
黄色腫の始まりはLDLが真皮浅層から沈着、
組織球が貪食して泡沫細胞になります。
目に見える病変より広く削ることが大切
です。
眼瞼黄色腫の治療はなかなか大変ですが、
目立たなくすることは可能です。
お困りの方はお気軽にご相談ください。
【リスク・副作用】
局所麻酔による皮内出血、紫斑。
一時的なまぶたの腫れ。【治療費用】
初診料もしくは再診料。
黄色腫 1mm 8,000円。