名古屋市鶴舞の皮膚科・美容外科
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診療だより

皮膚腫瘍

  • 脂肪腫の手術法 -紡錘形切除は不要!-

    2020-07-07 UP!     カテゴリー:皮膚腫瘍, 診療だより

     
     粉瘤は、「くり抜き法」で小さな傷で治ります。
     
     脂肪腫は袋がないので、くり抜き法では取れません。
     
     しかし、傷を小さくすることは可能です。
     
     今回は脂肪腫をめぐる、形成外科医と皮膚外科医の見解について、
     語ります。
     
     50歳女性です。10年前より、左下腿にできものがあります。

     
     
     総合病院の形成外科を、受診されました。
     脂肪腫なので、手術は皮膚を約8cm切ると言われ、手術を断念されました。
     
     当院受診した際の、皮膚エコー像です。
     筋膜に接して脂肪腫が局在しています。

     
     
     上のエコー画像をよく見ると、脂肪腫の表面と皮膚の間に、
     一層の脂肪組織があることがわかります。
     
     私の前に診察した形成外科医は、脂肪腫を下図のように紡錘形に
     切除することを、考えたのでしょう。

     紡錘形に切除するのは悪くはないですが、傷が腫瘍より大きくなって
     しまいます。
     
     エコー所見で説明したように、脂肪腫と皮膚の間に脂肪組織が介在する
     ことから、皮膚を切開するだけでよいと、私は考えました。

     実際の手術です。脂肪腫の大きさは4cmでした。
     腫瘍径の半分程度の2cmを切開します。

     
     
     皮膚を切開すると、薄い被膜がある脂肪腫が露出しました。

     
     
     ここから脂肪腫の深部を筋膜から剥がすのが、ポイントです。

     
     
     脂肪腫を摘出しました。前脛骨筋膜が露出しています。

     
     
     摘出した脂肪腫です。つるりんとしています。

     
     
     真皮・皮膚縫合、ドレーンを留置して、手術が終了しました。

     
     
     8cmといわれた傷が、2cmちょっと。
     患者さんも、大喜びでした。
     
     
     皮膚に広く癒着している脂肪腫は、紡錘形に切除する必要が
     あります。
     
     今回のように、エコーで、脂肪腫が皮膚と癒着してない場合は、
     皮膚を切開するだけで、腫瘍は取れます。
     
     残念なことに、
     その見極めができる形成外科医が、なかなかいない!
     
     下腿露出部(脛)の傷です。夏は短パンをはかれるようなので、
     傷は、小さいほうがよいですね。
     

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