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診療だより

診療だよりの記事一覧

  • ダーモスコピー

    2011-12-09 UP!     カテゴリー:その他, 診療だより

    開業以来ずっと愛用しているダーモスコピー Derma 9500B (デルマ医療)

     
    外来診療にダーモスコピーは欠かせません。
    葛西形成外科を見学させて頂いた時、葛西先生がスカラ社のダーモスコピーを使用していました。便利が良さそうで興味を引きました。私もすぐに購入しました。
     
    USB Microscope (スカラ株式会社)
    パソコンや電子カルテにつなげてモニター画面で見られるのが大きな特徴です。

     
    さっそく自分の肌チェック。
    肝斑の人の肌は擦り減っていることが多いのでこれでチェックしたいですね。

     
    無反射映像モードにするとシミを観察できます。倍率は30倍です。

     
    肝斑とADM(後天性真皮メラノサイトーシス)の鑑別は本当に難しいものです。
    これで診断の糸口がつかめればよいですね。
     
    もう時代が違うのです。
    よい治療をするにはよい医療機器が必要です。進歩なき医師は退場すべし、です。

  • ランベルト・ベールの法則

    2011-11-29 UP!     カテゴリー:その他, 診療だより

    ランベルト・ベールの法則
     


     
    ウィキペディアより引用。
     
    千歳台きたのクリニックの北野幸恵先生に教えてもらいました。
    距離Lを血管の大きさと考えます。Iゼロはレーザーの光と考えてください。
     
    血管病変にはオキシヘモグロビンへの吸収率のよい595nm前後の波長が頻用されます。
    なぜ脱毛に使われる810nmのレーザーが1~2mmの口径の血管病変に有効なのか?
     
    ランベルト・ベールの法則から下の①が理解できます。
     
    ①血管径 50μmに対する吸収率は波長 595nmが0.798に対して波長 810nmでは0.033と全く歯が立ちません。血管径が 2mmになると 595nmが1、810nmは0.75とかなり頑張れる
    数字になります。
     
    ②大きな血管径では吸収係数が低い波長のほうが血管全体に温度上昇を生じ易くなります。吸収係数が高い波長では血管の局所的な破壊にとどまってしまいます。
    吸収係数は波長 595nmでは320に対し、波長 810nmでは7です。
     

     
    この①②より810nmの波長が2mm程度の血管の治療に有効なことが説明できます。

    さも分かっているように書きましたがすべて北野先生の講演内容からの引用です。
    頭脳明晰とは言い難い私には理解にかなり時間がかかりました。
     
    北野先生は頭がよすぎてついていくのが大変です。
    脱毛、血管病変の治療ともなかなか奥が深いのです。
     
    開業してからたくさんのよいメンターに出会っています。出会いに感謝です。

  • まっとうなホクロ治療

    2011-11-23 UP!     カテゴリー:ほくろ, エルビウムヤグレーザー, 診療だより

    ホクロ治療は意外と奥が深いものです。
     
    昔は炭酸ガスレーザーでホクロ治療をしていました。
    炭酸ガスレーザーは点で面を作る感じです。どうしても不均一な照射面となります。

     
    エルビウムレーザーを購入して一年以上が経過します。
    点ではなく面で照射するイメージです。

     
    右頬部にある黒色の小結節です。まずは診断です。

     
    Dermoscopy では基底細胞癌に特徴的ななLeaf-like areas、Arbolizing vessels は
    見られません。母斑細胞性母斑(ホクロ)の所見です。

     
    ホクロは一回り大きく照射するのがポイントです。

     
    さあ、どんどん削っていきますよ。カサブタができないので病変がよく分かります。

     
    あと少しですね。ここで照射を止めると再発します。

     
    照射後はハイドロコロイド製剤を用いた10日間の閉鎖療法が理想です。
    ホクロ治療のような単純な治療こそ、そのクリニックのレベルが分かるのだと思います。
     
    いい治療を受けて下さい!

  • ミッドランドスクエア

    2011-11-04 UP!     カテゴリー:その他, 診療だより

    ミッドランドに行って来ました。
     
    映画が大好きです。
    でも今回は映画ではありません。
     
    ミッドランドスクエアには会議用のホールがあります。
     
    Asclepion社の医療セミナーに講師として参加しました。
    エルビウムヤグレーザーについて名古屋の皆さんにご紹介です。
     
    エルビウムウヤグレーザーは切れ味抜群のレーザーです。
    名古屋でもユーザーが増えるといいですね。
     
    気合が入ってますね! 会場は皮膚科、形成外科のドクターで熱気むんむんです。

     
    私のほかには千歳台きたのクリニックの北野幸恵院長が脱毛の理論とパラメーターについてお話されました。
     
    北野先生の脱毛理論が相変わらず深い!
    脱毛のメカニズムについてはまだ分からないことのほうが多いのですよ。
     
    北野先生のご講演から少し引用しますね。
     
    当初755nmの波長が脱毛に好んで使用されました。その後1640nmの長い波長へシフト。
    810nmの波長へとやや戻ってきたのが最近の傾向のようです。
     
    MedioStarはまさにこの流れです。
     
    脱毛治療には「毛根が浅い深い」「皮毛角が大きい小さい」「毛の色の濃い薄い」など様々なファクターが関係します。
     
    脱毛最大のミステリーは光エネルギーの毛のbulgeへの伝達様式でないでしょうか?
     
    下の図を見てください。
    左図のように毛髪を伝わり光エネルギーがbulgeへ伝わると考えれてています。
    葛西先生は喝破します。右図のように光エネルギーが伝わっている可能性はないか?

     
    脱毛理論が右図だとしたら皮毛角度がより大きな脱毛ファクターになるのでしょう。
     
    脱毛はまだまだミステリーに満ちています。
    面白いですね。葛西、北野先生のお二人には是非とも脱毛の本を書いて欲しいです。
     
    セミナー終了後に葛西先生、北野先生がたと夕食をご一緒させてもらいました。
     
    葛西先生からはセミナー後に内容について細かく助言してもらいました。
    先生にはいつも勉強するテーマを頂いている気がしてなりません。
     
    私の開業人生に大きな影響を与えてくれた先生は四人いらっしゃいます。
    鄭 憲先生(てい皮膚科 千葉県行徳市)、葛西 健一郎先生(葛西形成外科)、
    北野 幸恵先生(千歳台きたのクリニック)、川添 剛先生(吉川病院 京都)です。
     
    日々の臨床を大切にして、臨床実地からフィードバックさせ新知見を追及し続ける姿勢は
    四人の先生に共通した姿勢です。
     
    北野先生のホームページから無断借用。すみません。
    「病気をきちんと治す」ための知識と技術に磨きをかけること。芸事と同様、われわれ医師は常に勉強、訓練、ステップアップを続けなければいけません。医師としてこれをあきらめるときは引退の時だと考えています。
     
    まったくもってその通りです。

  • 眼瞼下垂手術 -挙筋腱膜の損傷ー

    2011-10-30 UP!     カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより

    コンスタントに眼瞼下垂手術をしています。
     
    とても疲れるので原則として自費診療にしています。ちょっと心苦しいです。
     
    41歳女性の方が来院されました。
    もともと一重瞼だったそうで今までに3回の埋没手術を受けています。
     
    最後の重瞼術は2年前だそうです。
     
    重瞼ラインがぼやけてきたのでCMで有名な美容外科を受診したところ眼瞼下垂と診断されたようです。
    担当医の軽さ、眼瞼下垂手術の説明に不安を感じて当院を受診されました。
     
    患者さんの希望で手術中の写真のみ掲載します。
     
    重瞼ラインの修正としての挙筋腱膜前転法を行うことにしました。
    眼窩隔膜を切開して挙筋腱膜を前転して驚きました。
     
    右の挙筋腱膜を前転したところです。
    挙筋腱膜が中央から外側でぱっくりと切られています。

     
    左の挙筋腱膜を前転したところです。
    こちらも切られており、挙筋腱膜が瞼板から剥がれています。

     
    本人さんに確認したところ、2年前の重瞼手術の際に部分脱脂術をされたようです。
    私の見立てではこの方は上眼瞼の皮下組織は決して厚くない。
     
    部分脱脂をされた際に挙筋腱膜が損傷された可能性があります。ひどい状態です。
     
    しかし、今までよくこの状態で眼を開けていましたね。
     
    切られた挙筋腱膜を縫合します。

     
    前転した挙筋腱膜をほどよい位置で瞼板に固定するのがこの手術のポイントです。
     
    まず無事な内側の挙筋腱膜を瞼板に固定します。
    縫合した挙筋腱膜を瞼板に固定すると、どうしても過矯正になってしまいました。
     
    今回は損傷された挙筋腱膜は瞼板前組織に固定しました。

     
    1週間後に抜糸しましたが、よい感じで眼が開き重瞼線もはっきりとしていました。
    まずはヤレヤレです。
     
    皮膚を切開して実際に挙筋腱膜を見ないとどういう状態になっているか分かりません。
    だから、切開式重瞼術を受けたことがある患者さんの眼瞼下垂手術は注意が必要です。
     
    また、挙筋腱膜および周囲の構造(下横走靭帯、外眼角靭帯など)も個人差がとても多いのです。
    一人ひとり時間をかけて丁寧に執刀したいですね。

  • 信州大学式眼瞼下垂手術 -私の体験-

    2011-09-30 UP!     カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより

    40歳を超えてからまぶたが重いことがあります。
     
    夕方の診療がつらいですね。
     
    20年以上ハードコンタクトレンズを装着していました。
    おそらく私の挙筋腱膜は伸びているのでしょう。
     
    私が最も信頼する眼瞼下垂手術のスペシャリスト北澤 健先生に手術をお願いしました。
    大事な自分の眼瞼です。怪しげな美容外科医なんかに絶対触らせませんよ。
     
    手術前日から緊張で体がこわばりました。患者さんの気持ちがよく分かりました(笑)。
     
    いざ執刀。写真はいずれも私の眼瞼です。
     
    右上眼瞼を切開、眼窩隔膜を切開して下横走靭帯を同定したところです。

     
    左眼の下横走靭帯を同定。

     
    下横走靭帯
    は細目靭帯と呼ばれ、我々の祖先が凍傷から眼球を保護するために発達した構造物です。
    必要以上に目が開くのを抑制する機能なのです。 (まぶたで健康革命 松尾 清 著より)。
     
    下横走靭帯という強固な支持組織の下を挙筋腱膜という動的な組織がたえず運動します。
    日常的に抵抗がかかり、その抵抗は挙筋腱膜の負担になるのでしょうか?
     
    挙筋腱膜に負荷がかかると、腱膜は伸びて瞼板から外れてくるような気がします。
    この周囲の話は成書に記載がなく自分なりの解釈です。
     
    下横走靭帯を切り離して挙筋腱膜を前転させるのが手術のポイントです。

     
    こうして改めて自分の挙筋腱膜を見るのはなんとも興味深いものです。
    私の眼窩脂肪はいがいと多いですね。挙筋腱膜は思ったよりはしっかりとしている。
     
    挙筋腱膜を内側中心に6-0プロリン糸で瞼板に2針固定します。

     
    信州大学式眼瞼下垂手術はつまるところ眼瞼の構造を変える手術だと思います。
    理にかなった手術です。だからこそ自分もこの手術を受けたのです。
     
    (手術を振り返って)
    手術2時間前に眼瞼にペンレステープ(麻酔テープ)を貼ります。
    麻酔は30Gの細い針のせいか思ったより痛みはないです。
     
    手術中に斜視鉤で下横走靭帯を同定する時など引っ張る操作が加わると何とも言えない
    鈍痛があります。私はこの感覚が少しつらかったです。
     
    外眼角靭帯の切開など深い部位に操作が及ぶと少し痛いので麻酔を追加してもらいました。
    バイポーラによる止血はやや熱い感覚を感じることがありました。
     
    下横走靭帯を切離する時にプチッとした感じとともに何かが開けた感覚を得ました。
    「あ~これだな」と妙に納得する自分がいました。
     
    挙筋腱膜を瞼板に固定後、座った状態で左右差を確認します。
    左眼外側に少し違和感があったので再固定してもらいました。
     
    執刀する先生を信頼できるのならこの手術は問題なく耐えられます。
    時間は60~90分くらいだったと思います。
     
    私の体験談がこれから手術を受けられる方の参考になれば幸いです。
     
    手術が終わって病室から眺める笠松市の夕日です。
    戦い終わって日が暮れてといった感です。充実感が体中にみなぎります。

     
    手術後9日目です。
    かなり眼瞼の腫れ、皮下出血も引いてきました。元気で外来手術してますよ!

     
    毎日が楽ですよ。
    今まで眉毛を上げて眼を開けていたせいか、夕方になると眉毛付近が重だるかったです。
    頭痛も改善され、なによりも睡眠が深くなりました。交感神経過緊張が取れたのでしょう。
     
    60歳まで手術ができそうです。
     
    自分が受けた立場からはっきり言います。
    眼瞼の構造を変える信州大学式眼瞼下垂手術は私の生活の質を変えてくれました。
    エクセレントです。

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